新米パパの子育てエブリデイ

元高校教師が2児のパパに!小1の娘は2026年中学受験予定。サピックスに楽しく通塾中。年少の息子はレゴデュプロ三昧。日々のあれこれを書いていきます。

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30歳、40歳から始める簿記のすすめ。簿記の資格をとるなら今がチャンスですよ!

〈景品表示法に基づく表記〉この記事内には商品プロモーションを含みます。

今まで自分が教えてきた簿記の受講生の方を思い出してみると、30代、40代が一番多く、皆さん仕事や家事で多忙な中、努力をされて短期で合格されていました。講義の時間以外に熱心に質問や相談をしてくる方も、この世代が多いです。実はそんな自分も簿記を始めたのは30代に入ってから。1級まで合格して簿記の講師になることもできました。

最近読んだ30歳から始める数学 - Shoyan blog という面白い記事がありました。簿記は数学と違い「やり直し」というわけではないですが、今までどうしてこんなに面白いものを知らなかったんだ!と新しい発見のある科目です。元は国語教師でどちらかというと文系の自分も、今では簿記にハマりパズルを解いて遊んでいるような感覚で楽しんでいます。簿記に出会えて本当に良かったと思っています。

若くして簿記を学ぶ人は商業高校の生徒や大学生が多いですが、簿記は会社のお金の流れを勉強するので、実は社会経験豊富な社会人にとても向いています。簿記を勉強することで自分の会社の業績不振の原因がわかったなんて恐ろしいこともあるかもしれません。

簿記を始めるのに30代、40代で遅すぎるということはありません。独学で合格することも可能です。しかも今大きなチャンス到来中!…ということで、本業の簿記に関する記事を書いてみることにしました。

日商簿記って何?

簿記の資格試験にはいくつか種類があります。その中でも日本商工会議所が実施する日商簿記が日本では一番有名です。2014年の調査でも、日商簿記2級は企業が応募者に求める資格ランキングの第1位に輝いています。「企業が求める資格 日商簿記2級が第1位」 - 日本商工会議所

もちろん、就職状況が厳しい今の時代で簿記2級を取ったからといってすぐに仕事が決まるほど甘くはありません。ただ、簿記は会社があればそこでは必ず簿記の知識が必要になるというほどメジャーな資格なので、一度身につけると幅広い業界で役立てることができます。資格を持つことによって、社内で評価されることはもちろん、将来独立開業するといった場合にも必要不可欠です。ですから勉強しておいて損はありません。

そんな簿記の資格ですが、興味があるけどなかなか勉強するキッカケがないとか、昔簿記を取ろうと思っていたけど結局勉強しないまま今に至ってしまったという方が結構いらっしゃるのではないでしょうか?

そんな簿記を勉強しようと思いつつ踏ん切りがつかず今までズルズル来てしまったという方に朗報です。

それは、2016年2月28日(日)実施予定の第142回日商簿記検定2級の試験が合格しやすくなる可能性が高いからです。

142回2級の試験が受かりやすいってどういうこと?

日商簿記検定試験は年に3回実施されています。実は11月15日(日)に第141回の試験が終わったばかり。この試験は3級、2級ともに非常に難易度が高かったため、合格率が下がることが予想されています。

日商簿記検定は、試験委員の交替などの理由により、合格率が実施回により変動します。

2016年2月28日に行われる第142回試験は、第141回が難しく合格率が下がる反動で(正式な結果が判明するのは12月18日以降です。)合格率が上がることが予想されます。つまり比較的得点が取りやすく合格しやすい回になると考えられます。

 

もう少しデータを見ながら検証してみましょう。

次の棒グラフは、日本商工会議所が発表している受験者データをもとに、試験の実受験者と合格者を年度ごとにまとめたものです。(日商簿記は年に3回行われますが、6月試験・11月試験・翌年2月試験が1年度とされ1セットになっています。)

横軸が年度、縦軸が実受験者数と合格者数を示しています。

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棒グラフのままでは、傾向がわかりにくいので、年度ごとの平均合格率(=合格者÷実受験者数×100)に置き換え折れ線グラフにしてみます。するとこんな感じ。

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年度ごとの平均の合格率が最低でも26%以上になっているという点に注目します。ポイントを示すとこのようになります。

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平成19年度は26.1%、平成21年度は26.0%、平成25年度と平成26年度はともに26.9%となっており、この4年間の合格率が低くなっていますがそれでも平均で26%を下回ったことはありません。ここがポイントです。

このデータから、日商簿記では年度(つまり試験3回ごと)を一区切りとして一年間の平均合格率が低くなりすぎないように問題の難易度が調整されている。具体的には年間平均で最低でも26%以上の合格率になるように設定されている、という仮説を立てることができます。

この仮説をもとに141回試験、142回試験の実受験者数、合格者数、合格率がどのように推移するのか推定してみましょう。

過去13年間の11月試験の実受験者数の平均は約61500名、2月試験の実受験者数の平均は約55000名。11月27日(金)現在の状況をもとにすると、直近の11月15日(日)に行われた第141回試験の予想合格率は11.4%。

これらの条件のもとで、もし平成27年度試験の平均合格率を約26%(グラフでは低めに見積もって約25.9%としています)に調整しようとすると…

142回試験は実受験者数55000名、合格者数約19000名と予想され、グラフにしてみるとこのようになります。

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そして、このデータを合格率に置き換えると…

f:id:bokipapa:20151207110454j:plain

 

ジャーン!見事なVの字を描きます。グラフの数値は

140回の合格率34.5%
141回の予想合格率11.4%
142回の予想合格率34.5%

となっています。

まだ、141回の公式な合格率が発表されておらず推定に推定を重ねた結果なので、具体的な数値はこれとは異なってしまうかもしれません。

でも、素直に考えれば2月の142回試験の合格率は約35%程度にV字回復すると予想できるわけです。

ちなみに、3級の試験は合格率が50%台になることもあり、2級ほどはっきりした傾向は見られません。ただ、141回試験の合格率が3級としては低かったので、2月の142回試験では2級と同じくやはり合格率が上がることが予想されます。

これを見れば2月に実施される第142回の試験が大きなチャンスであることがわかると思います。

今まで踏ん切りがつかなかったという方は、142回試験を受験されることをおすすめします。あと約80日、これから学習を始めれば十分間に合いますよ。

2月に試験を受けた方がいいもう一つの理由

日商簿記では平成28年度試験から(平成28年6月試験から)出題区分が改定され、試験範囲が大きく変更されることが決まっています。

つまり、2月試験は従来の試験範囲で実施される最後の試験ということになります。

そして、この試験範囲の変更の影響が最も大きいのは2級。

試験範囲の変更により、今後の試験が難しくなるかやさしくなるかはわかりませんが、いろいろ変更されてしまうと試験対策が立てづらくなってしまうことは確かです。

また、日本商工会議所から発表があり、今回の出題区分の改定により外れる論点は平成27年度の試験ではあまり出題しないよというアナウンスがされました。

平成28年度以降の簿記検定試験出題区分表の改定等について(追加事項・サンプル問題の掲載) | 商工会議所の検定試験

つまり、平成27年度の140回(6月試験実施済み)、141回(11月試験実施済み)、そして142回(次の2月試験)では日商簿記2級で出題できる論点の数が減り試験範囲が実質狭くなるのです。

このことは、紀伊国屋書店のWebサイトでも出題区分の変更でチャンス到来!日商簿記2級を取得しよう!として特集が組まれるほど。試験範囲が狭くなり、しかも難関論点が出ないとわかっているのですから確かにチャンスですね。

ところが、この結果実際の試験はどうなったのかというと、140回の2級試験の合格率は34.5%、141回は11.4%(正式な結果発表はまだです)。

140回試験は期待通り合格率が上昇しましたが、141回では逆に難しくなってしまいました。

141回試験を受験された方にとっては、まさに「災難回」で、話が違うよ!ダマされた!と感じられた方もいるようにおもいます。

でも次はさすがに大丈夫でしょう。

紀伊国屋書店のWebサイトの特集通り、2月の142回試験は試験範囲が実質狭くなり、合格しやすい回となるはずです。

簿記の勉強を始めるにあたって準備しておきたいもの

簿記の試験では、当然教科書類を見ることはできませんが、電卓を使用することが認められています。

そのため、これから簿記の勉強を始めようという方はまず電卓を用意しましょう。

すでに電卓を持っているという方は大方それで用が足りると思いますが、この機会にいい電卓を用意したいという方には次の電卓をおすすめします。

学校専用実務電卓

AZ-26Sという型番の電卓。学校用なので、家電量販店などでは売っていません。

カシオ 本格実務電卓 検算・税計算 ジャストタイプ 12桁 JS-20WK

学校用にこだわらないという方は、AZ-26Sとほぼ同等のJS-20WKがおすすめです。

カシオ 本格実務電卓 検算・税計算 ジャストタイプ 12桁 JS-20WK-PK

簿記の試験には特に受験資格がないので、いきなり2級を受けたり1級を受けたりすることができます。ただ、簿記の試験範囲は3級、2級、1級と積み重ねになっているので、勉強自体は3級から始める必要があります

簿記の基本を学べる3級の教科書で初心者にもわかりやすいものとしては、文系女子のためのはじめての日商簿記3級がおすすめです。合格これ1冊も読んで面白い教科書になっています。本屋さんで手に取ってみて、フィーリングが合う方を選ぶといいと思います。

文系女子のためのはじめての日商簿記3級 合格テキスト&仕訳徹底マスター問題集

日商簿記3級 合格これ1冊

ホントにゼロからの簿記3級 『ふくしままさゆきの簿記入門』シリーズ[Kindle版]

2級では、合格これ1冊シリーズやパブロフ流でみんな合格シリーズがわかりやすいと思います。

日商簿記2級合格これ1冊 商業簿記 第2版

日商簿記2級合格これ1冊 工業簿記

簿記教科書 パブロフ流でみんな合格 日商簿記2級 商業簿記 テキスト&問題集

簿記教科書 パブロフ流でみんな合格 日商簿記2級 工業簿記 テキスト&問題集

勉強が進んで来たら過去問にチャレンジします。簿記は問題を解けば解くほど力がつくので、実際に過去の本試験で出題された過去問を練習問題がわりにたくさん解くことをおすすめします。

過去問題集では、解説が詳しく収録回が多いネットスクール出版のものがいいでしょう。

日商簿記3級過去問題集 2015年11月/2016年2月対策

日商簿記2級過去問題集 2015年11月/2016年2月対策

 

簿記2級くらいまでなら、これらのテキストや問題集を使って独学で合格することも十分可能です。ただ、独学がちょっと不安という方は、TAC出版から出ている学習用の書籍と講義DVDがセットになった独学道場をおすすめします。

 

…というわけで、日商簿記2級を受けるなら2016年2月28日(日)に実施される第142回試験がいいというお話でした。

興味のある方は参考にしてみてくださいね。

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