大川翔さんのお父さんによる「語りかけ育児」
『ザ・ギフティッド 14歳でカナダのトップ大学に合格した天才児の勉強法』は興味深い内容が随所に見られる素晴らしい本ですが、今生後9カ月から10カ月になろうとしている娘を持つ自分にとって一番役に立ったのは、大川翔さんのお父さんが育児休暇中に行っていた「話しかける」ことについてでした。
正直に言うと赤ちゃんに対して話しかけることは私は苦手です。
何を言っても意味が通じないであろう赤ちゃんに対して、楽しく面白そうに話すというのはそんなに簡単なことではないような気がします。
実は赤ちゃんはしゃべれないだけで、耳にしたことは何でも理解できるのだとすれば、何を言っても意味が通じないというのは誤りかもしれません。
でも赤ちゃんに話しかけたときの反応を見る限り、赤ちゃんが言葉の意味を理解しているようには見えない気がします。(反対に、妻は赤ちゃんが何でもわかっているような気がするとよく言っています。)
そして赤ちゃんに話しかけるといっても、一体どんな話題を話せばいいのでしょうか?
と、悩んでいたので大川さんのお父さんの話の内容は非常に参考になりました。
たとえば、
「今日は、外に出かけたところで、お前のオムツを替える羽目に陥ったわけだ。お前はわかっているかもしれんが、日本の男子トイレは駄目だ。なぜかというと、オムツを替える場所が男子トイレにはないからだ。どうも女子トイレにはあるらしい。男性に育児休暇を取れとか言って、政府は広報活動しているが、その前にやることがあるだろう。まず、男子トイレにオムツ替えの場所を作れと言いたい。北米では、男子トイレにも、必ずオムツ替えの場所があったぞ。日本はその点遅れている。
ということを0歳の翔さん相手に話かけていたそうです。
翔さんのお父さんに言わせると、このように話しかけることが0歳児の脳を鍛えるということだそうです。
父親が赤ちゃんと一緒にその日経験したことを言葉にして言って聞かせることにより、その日目にした光景を2人で共有でき、たとえばオムツ替えのとき場所がなくてお父さんが苦労していた様子などを0歳であっても赤ちゃんなりに感じることができたかもしれません。
このような言い方を真似できるように、いくつかセリフのパターンを作っておこうかな?
また、他には、
「俺 は子育てをなめてた。みんながやっていることだから、楽勝だと思っていた。しかし、こいつは想像以上に大変だ。だいたい、3時間ごとにミルク(母乳)をや らなきゃならんし、オムツも替えなきゃならん。休まることがない。慢性睡眠不足になる。仕事の方がよっぽど楽だ。ノイローゼになる人の気持ちがわからんで もない。母さん、早く帰って来てくれ。もうすぐ弾(母乳ストックのこと)が切れるぞ…」
みたいなことを僕に話しかけていたらしい。
ここでは、育児に対する自分の気持ちを赤ちゃんに正直に打ち明けています。
0歳の赤ちゃんからすれば、こんなことを言われても意味はわからないのでしょうが、声色や雰囲気から赤ちゃんの気持ちがラクになったり、リラックスして親子間の信頼関係が築かれていくのではないかと思います。
お父さんが自分の気持ちを正直に伝えることで、赤ちゃんから信頼されるようになるということはありそうです。
ちなみに翔さんのお母さんが仕事から帰宅してからはお母さんが話しかけていたそうです。
23歳の若者が16歳の高校生に何を教えられるか
実はわたくし新卒時点の若造のころは、高校で教師をしていたことがあるのですが、その時には、
当時23歳で、人生経験もほとんどない若者が、年齢が7つくらいしか離れていない高校生に対して授業で何を話せばいいのだろうか
という戸惑いを感じました。
授業がただ学習内容を話して終わりならいいのですが、自分の今までの人生経験を元にした余談とか、授業からちょっと脱線した内容の豆知識などをうまく話せないというのは辛いものがありました。
いろいろ苦労を経験した今は、当時よりは面白い授業ができるような気がしますが…。
満9カ月ころまでの「語りかけ育児」のポイント
「0~4歳 わが子の発達に合わせた1日30分間「語りかけ」育児」によると、6カ月から満9カ月までの時期のポイントとして
- 赤ちゃんに近づいて顔の高さを同じにすること
- くり返しのことばあそびが効果的であること
- 赤ちゃんの出す音をそのまま真似て返してあげること
- 赤ちゃんの言いたいことをかわりに言ってあげたり、赤ちゃんが表情やしぐさで表現しようとしていることをことばにしてあげること
- 擬態語や擬声語をたくさん使うこと
- 短く簡単な文を使うこと
- 物の名前をたくさん聞かせること
- ことばを無理に真似させないこと
といったことが挙げられていました。
「赤ちゃんの言いたいことをかわりに言ってあげたり、赤ちゃんが表情やしぐさで表現しようとしていることをことばにしてあげる」というのは、まだあまりやってなかったような気がします。
今からでも取り入れて、もっと話しかけてみることにしよう!