子どもが生まれて早期教育に興味を持つようになり、育児本をいろいろ読んでみると、ことあるごとに公文式の話題が出てきました。自分は子どものころ公文式をやったことがなかったので、いったいどんな勉強法なのか知るために少しまとめてみました。
「公文式・読み聞かせ・バイオリン」で子どもは天才に育つ!
本のタイトルからして公文式を勧めていることがわかりますが、その理由が次のようにまとめられていました。
「塾より公文式が優れている三つの理由」
私が公文式が良いと思った一番の理由は、反復学習が徹底されているところです。
今日はプリント何枚、明日は何枚、というふうに、とにかくひたすらにプリントを解いていく。先生はそのアドバイスをするだけです。宿題も「○枚プリントをやってきなさい」というかたちで出題されます。しかも、そのプリントは小刻みにステップアップしていくので、解いていくほどに学習が進んでいくことになります。
教育の本質は反復学習にあります。どんな苦手な分野の勉強でも、繰り返せばそれだけ身につきます。「いくら頑張っても全然身につかない」というのは、原理的にはありえません。
したがって、いかに反復学習させるかが勉強の工夫のしどころなのですが、そこを公文式は実にうまく解決させている。プリントをどんどん解いていく公文式は、「達成感」を得やすい仕組みになっているのです。A5の小さなサイズで、小学校低学年相当のものであれば1枚あたりの問題数が約20問。これには目からウロコが落ちる思いがしました。
紙の無駄なんじゃないか、と思ったのは最初だけで、このかたちでしか生まれない効果があるのです。表10問、めくって裏10問。それを何枚と繰り返すうちに、すごくいいリズムが生まれます。たった20問だからすぐ終わる=すぐに達成感が味わえる。これが、まるでゲームのような楽しさなのです。
公文式は、参考書を毎日数ページ解く、先生の授業を聞く、といった通常の学習塾とは、まったく異なります。ゲームのように反復学習ができるという意味では、公文式を超えるものはないというのが私の考えです。
公文式は教材なのに、「ゲームのような楽しさ」を感じることができるというのがポイントですね。特に、幼い子どもの場合「楽しい」と感じられなければ続かないのだと思います。
ザ・ギフティッド 14歳でカナダのトップ大学に合格した天才児の勉強法
大川さんのお母さんによると、公文式については
「公文」
3歳からは、公文に通い始めました。国語と算数です。ひらがなの読み書きや数字などはいつの間にか覚えていましたが、ある程度、系統立ててやった方が良い時期かなと思ったからです。
しかし、通うといっても、私達は共働きで帰宅時間も遅いため、教室の3歳児向け時間帯にはとても連れて行くことができません。そこで、公文の先生と相談の上、通うのは週に1度とし(それも中学生の時間枠)、あとは自宅で頑張るということになりました。
親が忙しかったこともあり、プリントに取り組む時間は、とても短かったと思います(1日5分か、せいぜい10分くらい)。それでも絶大な効果がありました。1日あたりの時間は短くても、毎日継続してやっていたらいつの間にか学年より先へと進んでいました。
というように、公文式に通い始めた経緯が書かれています。
また、公文式以外にも七田式プリントも使っていたそうで、プリント教材を使うことについてもまとめられています。
プリント教材のやり方
公文も七田式プリントも、「1枚がアッという間に終わる(ものによっては、、まさに"秒殺"という感じ)」、「難しくはないけど、何かしら学ぶところがある(本人にピッタリあったレベル)」で負担感がなく、とても良かったです。
1枚に盛り込まれている分量が少ないと、「やったぞ!」と達成感がすぐに味わえます。そしてそこをすかさず「やったね! すごいね!」と褒めまくるのです。そうすると、子ども本人は、もっとやりたい!という状態になるのですが、やりすぎないこと。やり足りないくらいのところで切り上げて、「また明日ね」とするのが、飽きさせないコツだと思います。
それと、相手は幼児ですから、「1人で勝手にやってなさい」ではなく、「一緒に遊ぶ」という気持ちで、お互いに声を出したり笑ったりしながらやっていました。
翔にとっては「楽しい遊び」だったのだと思います。ですから、いつもやりたくて仕方がないという状態でした。そのおかげか、短時間の割にかなりはかどった気がします。プリント教材をやっていた時間は、1日あたり、公文と七田式合計で10分から15分くらい、本当にわずかな時間だったと思います。
教材をいやいややらされるというのではなく、プリント教材に取り組むことが、「楽しい遊び」となるように親が仕向けることができるかどうかがポイントだと思います。
「灘→東大理III」の3兄弟を育てた母の秀才の育て方
灘中→灘高→東大理IIIと進学した佐藤亮子さんのお子さんたちも公文式をやっていたようです。
わが家の子どもたちは、公文式で読み・書き・そろばんの基本を学び、さらに年齢に関係なくできた分だけ先に進んだことで、とてもいいストレッチになりました。子どもは本来学び好きだと言いましたが、飽きさせないことも大事だと思います。
三男は兄たちを見ていたからか文字を書き始めるのがとにかく早かったのですが、書けているひらがなをまったく読めなくて困っていました。そういうときも、私が通っていた公文式の先生は「書けるのであればいずれ読めるでしょう」と言ってどんどん先に進ませてくれました。どんどん書いて、どんどん進む。すると、どんどん新しい言葉や文章に触れるので、思考力も高まるわけです。
読みの問題は結局、3、4歳で小学校レベルまで進んだあたりで普通に読めるようになったのですが、「読めないから」あそこで止まって同じ問題ばかり解いていたら、三男は飽きてしまったかもしれません。
わが家の子どもたちや周りの子を見ていて感じたのですが、小学校に入るまでにひらがなはすらすら書けるようになっていた方がいいのではないでしょうか。ひらがなは、カリキュラム的には小学校で習うことになっていますが、学校生活ではいきなり名前を書かされたり日記を書かされたりと文字を書く機会は少なくありません。はじめから差を感じることになってしまっては、子どもが劣等感を感じてしまいます。
余談ですが、公文式の先取りはとても優れたツールですが、学年が進むごとにどんどん文字が小さくなってしまいます。そのため、子どもたちの目が悪くならないよう、また、小さい字でちまちまと書いて誤字がそのままになってしまわないよう、毎日家で何百枚もA4サイズに拡大コピーして解かせていました。
このように天才児を育てた親から絶賛されている公文式からはいわゆる知育玩具がたくさん売られていますね。
最近では、狂言師 野村萬斎さんが公文式OBで、お子さんも公文式経験者で、さらに野村萬斎さんがCMに出演されているというのが印象的でした。
棋士の羽生善治さんも公文式のOBだったのですね。
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