<< 中学受験について考えるとき読みたい本をまとめてみました。
受験と進学の新常識 いま変わりつつある12の現実
本書は、おおたとしまささんのこの数年の取材成果のおいしいところばかりを凝縮した「ベスト盤」です。(「おわりに」より)
そのため、序章から終章まで順番に読み進めるだけで、いま日本の受験と進学にどんな変化が起きていて、今後どうなっていくと考えられるのか、理解が深まります。
- 最難関大学進学を盤石にするための教育
- 中学受験をすべきか、高校受験ではダメなのか
- 日本の偏差値主義的教育観に疑問を感じるか
などといったテーマについて、概要をざっと抑えることができます。
子供の受験が脳裏をかすめたら、真っ先に読むべき本。
おすすめです。
目次
はじめに
序章 小・中・高のどこで受験すべきか
中学受験か高校受験か/不透明な内申点/東京23区では4人に1人が中学受験/中学受験をしない小学生がすべきこと/小学校受験をするのは何%?/教育費の差は最大3倍以上
第1章 勢いがあるのはどんな高校か?
「東大合格者数」の正しい読み方/公立"躍進校"の「塾並み」指導/親世代が知らない私立の躍進校/「偏差値バブル」のカラクリ
第2章 大学受験の塾・予備校選びの注意点
実際より2000人以上多い東大合格実績の謎/塾・予備校の合格者数は単純比較できない/成績が良ければタダ同然/たった半日の受講でも「合格者数1」/「特待生」の授業料は誰が負担?
第3章 最難関大学への"王道"あり
東大医学部の6割以上を占める塾/東大合格の秘訣は何か?/最難関中学受験でひとり勝ち「サピックス」/塾があるから学校は学校でいられる/「受験エリート」の3条件
第4章 9歳までの"最強"学習法
東大生の3人に1人が公文式を経験/受験強者がすくすく育つ/3学年先に進まないと意味がない/「魔法の教室」ではない
第5章 難関化する公立中高一貫校
早慶付属校に匹敵する難易度/「塾なしで大丈夫」は過去の話/「教科書+100~200%」の知識が必要/公立中高一貫校と併願しやすい私立
第6章 中学入試が多様化している
拡がる「思考力型入試」/国際バカロレアやPISAと共通の理論/「正解」ではなく「思考のレベル」を評価する/レゴブロックで入試!?/「思考コード」で見る大学入試改革
第7章 私立大学付属校が人気になる理由
実はコスパがいい/付属校から他大へのハードルが下がる/日東駒専は今後人気に/内部進学基準に教育観が表れる
第8章 いま見直される男子校・女子校の教育
男子校・女子校はもはや絶滅危惧種/運動会でわかる男女の「集団」の違い/アメリカでの論争の結論は?/「ジェンダー・バイアス」が少ない/男子校・女子校は「オタク」の楽園?/ジェンダー論とは区別すべき
第9章 地方では公立高校が強い
東大、京大、国公立大医学部は同難易度/首都圏で中学受験文化が発展した理由/「都立復権」は本当か?/「母数」のトリック/格差是正のジレンマ
第10章 受験エリートでなくても医師になる方法
「東大」より医師免許/ハンガリーで医学を学ぶ/日本の偏差値は参考にならない
第11章 海外大学受験の実際
「純ジャパ」はむしろ有利/年収715万円以下なら学費免除/日本より過酷なアメリカの受験競争/月謝2万5000円の海外大学受験塾/海外大学進学なら海外でキャリアを
第12章 インターナショナルスクールにご用心
どこの国でも困らないように/比較的安価なインド系/「バイリンガルに育てる」はナンセンス
終章 大学入試改革の行方
センター試験が変わる/結局、トーンダウン/優秀な受験生には「ファストパス」/英語民間試験採用はどうなった?
おわりに