新米パパの子育てエブリデイ

元高校教師が2児のパパに!小1の娘は2026年中学受験予定。サピックスに楽しく通塾中。年少の息子はレゴデュプロ三昧。日々のあれこれを書いていきます。

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2歳の娘と一緒に立会い出産を経験した話をパパ目線から書いてみたよ。

〈景品表示法に基づく表記〉この記事内には商品プロモーションを含みます。

早いもので、妻が第2子を出産してから2週間が経ちました。

娘のちぇぶちゃんが生まれてからまだ約2年半なので、赤ちゃんのお世話の仕方については覚えていることも多く、多少余裕を持って新生児のお世話をできているような気もします。

新生児期は平均3時間間隔での授乳が必要ということで、とにかくママの負担が大きいですね。今なんてもっと間隔が短くなっているようです。本来、産後1か月は安静にしていなければならないということですが、なかなかそうもいかず…。パパとしては、おむつ替えと沐浴、たまにミルクを作ったりしてフォローしています。

さらに、ちぇぶちゃんの赤ちゃん返りもピークに達し「ママママママ…」と言って追いかけられて…。こちらもなかなか解決が難しい問題ですが、ママは全力でちぇぶちゃんと向き合ってくれています。パパとしては、ちぇぶちゃんに「もう1人のママだよ」と裏声で声をかけながら(←冗談です)、そして全力で拒否されながらも、何とか落ち着かせていきたいと思っています。

1人目の子が出産に立ち会うかどうか

2人目の出産にあたっては、1人目の子が出産中やママの入院中にどうやって過ごせばよいかという問題が起こります。陣痛が始まったり破水してから出産が終わるまでの長い時間を待つのは、大人ならともかく、2歳3歳の子どもの場合は特に大変。

そこで、この時期は上の子を実家の両親に預けて乗り切るということもあるようですが、わが家は実家も遠方で親も高齢ですし、今のところどんな時も家族一緒に行動しようというモットーでやってきているので、ちぇぶちゃんも出産に立ち会ってもらうことにしました。そのため、産院の雰囲気に慣れてもらえたらいいなということで、早い段階から妻の妊婦健診にも3人揃って出かけたりしていました。

お産の流れ

今回は、夜になるとかなりお腹が痛むというような感じではあったものの、妻の身体にはっきりとした出産の兆候がなかなか訪れず、出産予定日にも通常の診察を受けました。出産予定日が来ると、このまま自然の陣痛を待つか誘発出産っぽくするかという話になり、

  • 出産予定日で推定体重約3000gとなっていていつ生まれても大丈夫な状態
  • 妊娠中ママと思うように遊ぶことができずイライラがたまっているちぇぶちゃんがそろそろ限界に近付いている
  • 前回のお産(3日間かかった)で夜間の産院の対応に夫婦でトラウマができてしまったので、できれば昼間にお産が進むのが望ましい

などという事情から、出産予定日の2日後まで待って何もなければ誘発でいこうということになりました。もちろん、それまでいつ陣痛が来てもおかしくない状態です。

「え!出産する日って選べるの?」と何も知らない私はちょっと驚きましたが、人工的に陣痛を促進させ出産する方法があるのです。かかりつけの産院では38週あたりでの計画分娩も扱っていて少し悩みましたが、ひとまずそれはパスしていたという事情がありました。先生によると、予定日以降の誘発分娩の場合もほぼ同じ流れでいくとのこと。

産院からいただいた手元の資料によると

  1. 分娩当日の朝9時に来院(経産婦さんの場合)
  2. 母児が元気で健康か確認後、子宮内にバルーンを挿入
  3. バルーン挿入から1時間後に子宮収縮剤の点滴開始
  4. お昼前後にバルーン取り出し(この時点で子宮口は6cmから7cmに開いている)
  5. 麻酔開始(無痛分娩を選択している場合)
  6. 破水させてから1時間から2時間後(=お昼過ぎ2時から3時)にお産

という流れでお産が進んでいくようです。妻の場合、赤ちゃんがかなりいい位置まで下がってきているということもあり、先生もおそらく夕方までには生まれるんじゃないかとのこと。

ちぇぶちゃんの時には3日もかかったことを考えると、にわかには信じられない話でした。もしそんな流れ通りになれば(多少ズレても)、ちぇぶちゃんと一緒に立ち会いも可能というわけで、今回は夫婦で相談の上こういったお産を選びました。

実際の流れ

出産予定日の2日後はあっさりやってきました。

当日は朝7時ごろ起床。支度が終わり8時30分タクシー会社に電話。8時40分に車に乗り込み出発。8時55分ごろ産院到着。

受付を済ませ通された病室に着いたときには午前9時15分でした。

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お産まで過ごした病室の様子。2人分ベッドがありますが、手前のベッドの使用予定はなく貸し切り状態。妻はそのうち陣痛室か手術室に通される(麻酔を打つため)と思っていたようなのですが、なんとお産直前までここで過ごすことになりました。

ちなみに、入院したのはまた別の個室でした。

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妻が使用する奥のベッドの枕元。テレビと点滴用の器具があります。

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ベッドの足元には出産・入院時に使うお産セットが置いてありました。

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妻は着替えて準備。

9時20分、胎児心拍をチェックするモニター装着。

ちぇぶちゃんは、この日はいつもと違う雰囲気を感じたのか途中何度か駄々をこねて怪しげな動きをすることもありましたが、なんとかこらえてくれました。お産直前までママのそばで過ごすことができて良かったです。

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これは分娩監視装置。胎児の心拍などをチェックします。ちぇぶちゃんのときの産院では、装置から妊婦(妻)まで線がつながっていて移動も大変そうでしたが、最近のモニターは電波で信号が送られるようになっているみたい。

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10時。院長先生がやってきて、バルーンを挿入。(カーテンを締め切っての処置)

これからしばらくの間痛みに耐えるママを、ちぇぶちゃんが少し離れたところから見守ります。

バルーンセット。出産費用の直接支払制度の同意書がこのタイミングで渡されました。

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妻はこれから痛みに耐えながらお産という一大イベントに臨むわけですが、ちぇぶちゃんにとっては「ママ、どうして一緒に遊んでくれないの?」という理解不能な状況になることが予想されます。

そこで妻が用意したちぇぶちゃんの時間つぶし用の絵本。普段よく読んでいる100かいだてシリーズなどを持ってきました。

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ただ、実際には絵本を読みたがらなかったため、サラとダックンやミニーマウスのDVDを見て過ごしてもらいました。(DVDプレイヤーは持参しました。)

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11時15分、子宮収縮剤の点滴が始まり、妻の痛みも本格化してきました。

助産師さんによると、どうやらバルーンが良い感じで作用しているようだとのことで、結構本格的な痛みが短い間隔で定期的にやってきていました。

がんばれ!

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ここまで午前中はずっと病室内で過ごしていたので、気分転換を兼ねてちぇぶちゃんはパパと一緒に買い出し。2人の昼食用におにぎりやサンドイッチを買いに、産院近くのコンビニまでお散歩してきました。

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11時57分。子宮収縮剤を増やしながら陣痛を促します。

妻の痛みがさらに増す中、なんとお昼ごはん登場。

これがまた病院の食事とは思えないほど豪華なもので、妻も私もびっくり。

この後麻酔を入れて痛みが引いてから食べても良いとのことだったのですが、途中で何が起こるかわからないから... ということで妻は痛みの合間に少しずつ食べていました。さすが、経験者は違いますね。

ちなみに全部平らげた妻によると、とてもおいしかったとのことです。お肉の味付けが素晴らしくて感激したので、その時間はかなり痛みが強かったけれど全部食べる気になったそうです。

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お昼を食べ終わって13時過ぎ。助産師さんがチェックすると、なんともうバルーンが外れていたそうです。バルーンが外れるかどうかというあたりが一番痛いそうなのですが、確かにそんなような感じに見えました。

その後、再び院長先生がやってきて妻の様子を見てバルーンを取り出してくれました。この時点で5cm。前回のお産より相当早い流れで進んでいます。準備をしてからいよいよ麻酔の処置が始まりました。手際が良く、しかも処置は普通に病室で行われてこれまたびっくりしました。(もちろん、処置の間カーテンは締めきっています。)

 

実は今回のお産、無痛分娩で行います。無痛分娩というのは、麻酔薬で陣痛の痛みを和らげる分娩方法。硬膜外腔という背中の脊髄近くの場所に、麻酔薬を投与し出産します。

ちぇぶちゃんと私は医療処置をする間は、部屋の外に出されました。処置が終わり病室に戻ると、妻は左手につけられていた点滴の管に加えて背中から麻酔用のチューブがつけられていました。(麻酔の話は妻が詳しく書いてくれると思います。)

麻酔は局所麻酔なので、麻酔中も上半身は普通に動かすことができ、会話も可能です。

麻酔が効いてくると、陣痛の痛みもだいぶ和らいできたようです。それでもこの時点で、実は妻はまだ痛みを結構感じていて、この後お産まで、痛みの感じ方についてどうするか、どのくらい麻酔を効かせるか妻と助産師さんと先生とで何度も相談して調整していました。

というのも、麻酔の効き方も調節できるそうなのですが、効き具合によってお産の時間も変わってくるのだそうです。例えば、麻酔の効き目を強めて全く痛みを感じなくすることもできるが、その場合はうまく力を入れられないためお産が長引いたり吸引になってしまうこともあるとか、ある程度張りを感じながらいきむこともできる程度の効き目にするとか…。妻は前回自然分娩を経験しているので、助産師さんが要望を細かく聞いてくれたようです。

ちなみに、この間、妻は担当の助産師さんに無痛分娩のメリットやデメリットなどについていろいろ質問していました。こちらも、そのうちブログに書いてくれるはず…。

13時30分ごろ、院長先生が再びやってきて「よし、お産しよう!」ということになり、破水の処置をしました。破水することで陣痛がさらに促進されお産が進みます。もし麻酔をしていなければ、この処置はかなりの激痛を味わうことになるはずですが、処置の痛みは感じず、その代わり陣痛の鈍い痛みと強めの張りを感じる状態になっていたようです。痛みが結構残っていたということで、我慢するのはやめて途中で麻酔の量を少し増やしてもらっていました。 

14時12分、子宮口8cm。赤ちゃんがやる気を見せて、かなり早く進んでいるらしい。 

14時24分、陣痛が3分間隔に!出産がかなり近づいてきています。

突然、隣りの部屋からハッピーバースデーソングが聴こえてきました。部屋が静かだったために気づかなかったのですが、この日は同時に3人のお産が進んでいて、1人目の赤ちゃんが生まれたそうです。ちぇぶちゃんが大好きなこの歌に、妻も励まされたそうです。ちぇぶちゃんは一緒にハミングしていました。

14時42分、麻酔の効き目で痛みがわからなくなってきたようです。赤ちゃんが押してくる力と張りはかなり感じるらしい。

15時前に、なんとおやつまで運ばれてきました。まさかまだお産になると思っていなかったママ、こちらも完食!

おやつの後、助産師さんといきむ練習をはじめたママ。いきむのはかなり上手ということで、このままだとここで生まれてしまう... ということで少し休憩。やはり、張りというか、赤ちゃんの動きだけがハッキリわかるらしい。妻が助産師さんに聞いていましたが、もし麻酔がない場合はこの時間の痛みがMaxだろうとのこと。妻も前回のこの痛みのことを思い出して何だか信じられないという表情でした。

15時30分、いよいよお産!ということで、妻は隣りの分娩専用の部屋に車いすに乗せられて移されていきました。ちぇぶちゃんと私は外に出され待機。

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この扉の向こう側が分娩専用のお部屋になっていました。

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病室の外の廊下に出てみると、お子さんの出産を待つ旦那さんとお母様らしき方の姿が見えました。なんと自分たち以外にももう一人別の妊婦さんが妻より先に入っていて、分娩室で今まさに出産しようというところ。すごいタイミング。

ちなみに、ここまで頑張って来たちぇぶちゃん、慣れない場所で疲れたのかただならぬ雰囲気を感じたのか途中でお昼寝してしまい私が抱っこすることに…。私はちぇぶちゃんを抱っこひもで抱っこしたまま、分娩室に入ることになりました。

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しばらくして、助産師さんに声をかけられ分娩室に入ります。

そこには、分娩台に寝かされた妻の姿が…。妻の後ろから見るような形で出産の瞬間を見届けることになりました。 ちぇぶちゃんの時と同じ場所だ!

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助産師さんが2人がかりで妻に声をかけながら、今まさに赤ちゃんを取り出そうとしています。

「○○さん、いきんで」

「あかちゃん出るよ~」

予想外に静かでしーんとした雰囲気の中、赤ちゃんは生まれてきてくれました。

そして、すぐに元気な泣き声を聞かせてくれました。

ちなみに、2人目にして初めて、自分が赤ちゃんのへその緒を切りました。そして、夫婦で胎盤を見ました。

取り出された赤ちゃんはすぐに妻の胸にのせられ抱っこされてから、簡単なチェックを受けていました。その途中でちぇぶちゃんお目覚め。初めて赤ちゃんと対面することができました。

赤ちゃんが生まれる瞬間はやっぱり感動的ですね。どうしても泣けてきてしまいます。

ママ、元気な赤ちゃんを産んでくれて本当にありがとう。

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ちなみに出産後の処置が終わると妻と自分たちはもとの病室へ。

しばらくしてから、赤ちゃんが連れてこられました。ママのおっぱいを懸命に吸っている赤ちゃん。

そうこうしているうちに出された食事はこちら。これまたすごいボリュームです。

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大仕事を終えたママ、出産直後にも関わらず、おいしそうに完食。これには度肝を抜かれました。

ここでしっかり食べて休んだ後、赤ちゃんは新生児室へ、自分たち家族は入院中ママが過ごすことになる個室に移動しました。そこでしばらく家族3人で過ごした後、自分とちぇぶちゃんは家に帰り、ちぇぶちゃんは生まれて初めてママと離れる夜を迎えることになります。

これからの話はまた後ほど。

 

今回のお産は無痛分娩を選択しましたが、痛みがゼロというわけでなく、麻酔を入れるまでは予想外に急速にすすんだ陣痛の痛みを、そして麻酔を入れた後もしっかり効くまではところどころ痛みを、その後のお産までは張りを感じながらの出産になったようです。ただ、普通に産んだ前回のお産のときとでは、比べものにならないほど痛みを感じなかったとのこと。そして、そのおかげで冷静に周りの状況を見ながら、そして助産師さんのリードに合わせながら、赤ちゃんの出てくるタイミングをしっかり感じていきむことができたこと。不思議なことに、赤ちゃんが降りて来ようとする力を感じることができ、それに合わせられたのだそうです。助産師さんのサポートも大きかったのですが、焦らずゆっくりいきむことで、ほとんど傷を作らずにお産ができたこと。

そして何より、産む直前までちぇぶちゃんの相手をすることができたこと。

自分たち家族にとって、素晴らしいお産になりました。

母子共に健康で本当に良かったです。

 

▼今回の妊娠出産にあたり、参考にした本。

無痛分娩のすすめ