現在テレビで放送中のコウノドリ。
周産期(妊娠22週から生後満7日未満までの期間)に発生する可能性のある母体・胎児や新生児の生命に関わる重大事件を扱っているため、あらかじめ原作を読むなど「予習」しておくとドラマをより広い角度から見ることができると思います。
参考までにコウノドリ各巻のタイトルをまとめてみました。
コウノドリ(1)
TRACK1 受け入れ拒否
ドラマ第1話「あなたに会えてよかった~命の医療チームの奇跡」のもと。
産科検診を受けないため、妊娠週数も不明の「未受診妊婦」が登場します。
胎児の状態や母体の感染症などの重要な情報や判断材料がないため、未受診妊婦を受け入れる病院は大きなリスクにさらされます。
ペルソナ総合医療センターの産科医・鴻鳥サクラはそんな未受診妊婦の受け入れを決めます。
果たして緊急搬送されて来た未受診妊婦は無事に出産できるのでしょうか?
TRACK2 切迫流産
妊娠21週と1日、推定体重420gで前期破水を含む切迫流産(流産になりかけている状態)になってしまった妊婦が登場します。妊娠継続には様々なリスクが伴い、仮に赤ちゃんが助かったとしても健康でいられない可能性が高い。夫婦は赤ちゃんを助けるのか助けないのかという決断を迫られます。
TRACK3 淋病
妻が妊娠中、夫が淋病であることが判明。妻は夫の浮気を知り激怒します。
BONUS TRACK オンコール
妊婦はストリッパー。産道を通って出産する通常の分娩法では出産できない状態のため、帝王切開を勧められるが妊婦はストリッパーとしての仕事が続けられなくなると拒否します。
コウノドリ(2)
TRACK4 未成年妊娠
物語冒頭から
- 日本では年間20万件以上の人工妊娠中絶が行われており、これは年間の出産件数のおよそ5分の1にあたる
- 未成年者、特に中高生が中絶手術を行う場合はパートナーの男性と両親の同意が必要で、パートナーが未成年の場合その両親の同意も必要
- 初期中絶は妊娠12週未満までに行われ1日で終わる手術であるのに対して、妊娠12週から22週未満までに行われる中期中絶は子宮の入り口を広げて人工的に陣痛を誘発させるため通常の分娩と変わらない
- 中期中絶後は役所に赤ちゃんの死産届を提出しなければならない
といった事実が次々と語られます。
赤ちゃんを妊娠して13週を過ぎてしまった高校生カップルはどのような結論を出すのでしょうか?
TRACK5 無脳症
ある妊婦の胎児が無脳症(大脳皮質形成不全症)であることが判明します。無脳症の赤ちゃんを助ける方法はありません。夫婦は人工妊娠中絶をするかしないかの決断を迫られます。
TRACK6 被膜児
冒頭で、院長室で院長とサクラの会話からピアニストBABYの正体がサクラであることを院長が知っていることが描かれています。
サクラが研修医のころ、破水せず卵膜をかぶって産まれてくる被膜児の出産に遭遇し助産師の小松に助けられたというエピソードが登場。
また別の産科医、四宮が妊婦に対して「妊娠初期の3か月までの流産率は15%、20人中3人だからよくあること」という場面が印象的です。
TRACK7 喫煙妊婦(前編)
<ドラマ第2話>
妊娠が判明し禁煙をする女性は多い。しかし約5%の女性は妊娠中も煙草を吸い続け、さらに24歳以下の妊婦ではおよそ10%が煙草を止められないでいるといいます。
妊婦が喫煙する場合の赤ちゃんに対する影響は大きいので、最低でも「無事に赤ちゃんを出産して授乳が終わるまでは」煙草を止めて欲しいとサクラは妊婦に説明。
この喫煙妊婦を次に健診した四宮は「私はタバコを止めない妊婦は母親になる資格がないと思っています」と厳しい言葉をかけます。
並行して進行するもう一つのエピソード。
前置胎盤でリスクが大きい妊婦の子宮を残すか摘出するかでサクラと四宮の治療方針が対立します。四宮は「そんな面倒な子宮取っちゃえよ」と冷たい言葉を投げかけます。
コウノドリ(3)
TRACK 8 喫煙妊婦(後編)
<ドラマ第2話>
喫煙妊婦(前編)で登場した前置胎盤の妊婦は子宮を摘出することなく帝王切開で無事出産します。四宮はサクラに「運がよかったな。患者もお前も」と無表情で声をかけます。この後、病室のベッドに寝たきりで入院中の少女に四宮が絵本を読むシーンが出てきます。(ドラマ第2話はここまで)
喫煙妊婦が痛みでしゃがみこんでいるところに四宮がとおりかかります。「早剥」という診断で緊急の帝王切開手術が行われます。このエピソードを通して、四宮が喫煙妊婦に対してなぜ厳しい言葉をかけたのかが語られます。
TRACK 9 海外出産
海外の旅行先で早産になるなどした場合、その医療費をカバーしてくれる保険はないため、時には数千万円の医療費の請求が来ることもあるといいます。
ベイビーと共演した外国人の女性ジャズシンガーはなんと妊婦。急遽来日中の日本で出産することになってしまいます。
TRACK10 自然出産と帝王切開
助産院での自然出産にこだわり帝王切開が嫌だという妊婦が登場。
産科医と助産師の立場の違いから四宮と小松が口論になります。
TRACK11 救急救命(前編)
麻酔科の船越が登場。「チクっとするのはちっくしだけ」「妊婦完了(任務完了)」などと寒いダジャレを飛ばしまくります。
最後に妊婦(永井晴美)が交通事故に会い重症を負う場面。これはドラマ第1話の最後に使われています。第4巻TRACK12 救急救命(後編)に続きます。
コウノドリ(4)
TRACK12 救急救命(後編)
交通事故にあって頭部に外傷を負った妊娠36週の妊婦が病院に搬送されてきます。妊婦の意識はないが胎児心拍は正常、胎盤も正常という状態。
母体の命を優先するか、子どもを助けるか夫は究極の選択を迫られます。ドラマ第2話ではこの夫役を小栗旬さんが演じるようです。
TRACK13 夫のDV
夫からDVを受けている妊婦が登場します。
TRACK14 風疹
先天性白内障という視力の発達障害と、心臓の壁に穴がある心室中隔欠損という障害を持っている女の子。その原因は先天性風疹症候群。先進国では日本だけで流行っている風疹。それはワクチン接種率が低いから。
コウノドリ(5)
TRACK15 立ち会い出産編
初めての出産を迎える初産婦が登場。夫がこの妊婦をさすっているが、妊婦は「そこじゃなくてもっと下」とダメ出し。この光景、自分の時と非常によく似ていました。
私も出産入院中の妻をマッサージして「かえって気持ち悪くなる」とダメ出しをくらいました。マッサージが下手だと逆効果のようです。男もつらいですね。
ただ、この話の中で登場する言葉ですが、「出産に立ち会うと人生が変わる」「男は何もできなくてもいいから、ただ奥さんのそばにいてあげてください」というのは本当にそう思います。
会陰切開の状況説明あり。
TRACK16 双子
双子を妊娠した妊婦が登場。
妊娠後、この妊婦さんが神経質なくらいネットで情報を検索している姿が自分の妻に似ているかも。一方、妻の気持ちも知らず普段と変わらない生活をしているのんきな夫は自分の姿を見ているかのよう?
TRACK17 卵子提供
コウノドリ(6)
TRACK18 子宮外妊娠
妊娠検査薬で陽性と出るが、子宮腔以外の部分で受精卵が着床したため正常の妊娠ではない。命の危険にさらされるケースもあるため、早めの処置が必要になることもある
TRACK19 性感染症
TRACK20 口唇口蓋裂
TRACK21 乳児院
コウノドリ(7)
TRACK22 NICU
新生児集中治療室、通称エヌ。早産児や低出生体重児、または先天性の病気を持って生まれた新生児を、24時間体制で集中的に治療する設備である。一般的に、33人に1人の赤ちゃんがNICUに入室するといわれている。施設も病床も新生児科医の数も少なく過酷な現場だが、新生児科医は赤ちゃんを育てるため日々戦っている。
コウノドリ(8)
TRACK23 妊娠初期
つわりの辛さは人それぞれ。大体妊娠12週目から16週目に楽になると言われているが、この時期の妊婦は外見から判断しづらい。そこで、マタニティマークが生まれた。
TRACK24 マタニティブルー
TRACK25 出産から退院まで
TRACK26 研修医〈前編〉
コウノドリ(9)
TRACK27 研修医〈後編〉
鴻鳥のもとで働く2年目研修医の赤西ゴローは、街で心肺停止して倒れている妊婦に遭遇する。近くにあったAEDを使い、妊婦は一命をとりとめ病院に運ばれたが、そこで再び心肺停止を起こしてしまう。聖ペルソナ総合医療センター一同が取った選択は“究極の心肺蘇生術”!!
TRACK28 インフルエンザ
TRACK29 出産予定日
コウノドリ(10)
TRACK30 無痛分娩
妊娠38週の山崎さんは心臓に持病があるため、負担がかかりにくい無痛分娩での出産を予定している。ところが出産前に、自然分娩で出産した友人から「お腹を痛めて産んでこそ母親」と言われ、無痛分娩をすることに引け目を感じてしまう。果たして「母性」と「痛み」には関係があるのか?
TRACK31 長期入院〈前編〉
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