アメリカドラマ、ビッグバンセオリーのメインキャラクターのひとり、ペニーはどこにでもいる普通の女の子という設定。他の登場人物たちは博士号を持つ天才たちでしかもオタクなので、一人浮いた存在です。
そんなペニーの普通ぶりを表す印象的なシーンがこちら。
家賃以上の値段がする高級な靴を(おそらく支払いが困難なため)返品するかどうか迷うものの、結局返品しない決断をするというエピソードが出てきます。(シーズン4第22話)
ペニーのように今手持ちのお金がなくても欲しいものを買うことができるのは、何と言ってもクレジットカードのおかげ…。
ただ、ものを買うことができてもその分将来の支払いが増えるわけですが、ペニーはそのことについてあまり心配している様子はありません。ドラマでは他にもペニーが電気代を滞納し、電気を止められてしまったというエピソードも登場します。娘を持つ親としては、様々な誘惑であふれているこの世の中で将来ペニーのようにならないかちょっと心配です。
リボ払いの仕組みについて知ったのは最近のこと
ペニーのクレジットカードの支払い方法はおそらくリボ払いによるものだと思います。リボ払いは限度額までならどれだけ使っても利用代金の支払いが毎月一定になるという魔法のような支払方法で一見非常に便利です。しかし毎月の支払いに利息が占める割合が多くなってしまい、なかなか元本が減らないため、いつまでたっても支払いが終わらないという怖さもあるというのは有名ですね。
問題はそのような重要なことでありながら、(自分の経験上)それを学校で教わる機会が一度もなかったということ。実際、自分の場合は30代で簿記の勉強を始め、1級まで進んでようやく「利息法」について知りリボ払いの仕組みを理解したという経緯があります。
ちょっとした買い物でもクレジットカードを利用することが一般的になりつつある今、例えばリボ払いについての正しい知識を持っておくことは大切なのに誰も教えてくれない。そうなると、親が子どもに教えるしかないわけですね。
リボ払いのイメージは、次の図のようなもので、毎月の返済額(元金分と利息分の合計)が一定となります。
毎月の返済額が一定の場合、返済額に占める利息の割合が多くなってしまうため、「返済しているつもりでも利息ばかり支払っていることになり、なかなか支払いが終わらない」という状況になります。
リボ払いのベースには利息法の考え方があります。
利息法によると、利息に対しても利息がかかるため単利と比べて利息の増え方が大きくなるわけです。
複利について参考になるページ
複利とは?その計算方法を理解しよう 中学生にも分かる利息計算の基礎知識
計算が難しそうに見えますが、使うのは主に足し算と掛け算だけなので、勘のいい子なら小学生でも理解できるかもしれません。
ちぇぶちゃんが「さんすう」の勉強を始めるまでに、小学生でもわかるリボ払いの仕組みの説明を考えておこうかな。
カイジ「命より重い! 」お金の話
本書のもとになったと思われる連載が現代ビジネスのWebサイトで読めます。
カイジ「命より重い!」お金の話 【第4回】 クレジットカードの "リボ払い"は多重債務への入り口 | 木暮太一の「経済の仕組み」 | 現代ビジネス [講談社]