4歳でIQテストで200以上と判定され、小学校に飛び級入学、
2000年9歳でロヨラ大学生物学科に入学、
12歳で大学卒業後、シカゴ大学医学部大学院に進学、
という信じられない経歴をお持ちの矢野祥さん。
彼の著書、「僕、9歳の大学生!」は祥さんが英語で書いたものを父の桂さんが日本語訳したものだそうです。
また、第二章「祥の養育法15か条」は父の桂さん、第四章「わが子の幸福に願うこと」は母の慶恵さんが書かれています。
親の立場としては、このご両親の書かれた内容がとても興味深いので、第二章と第四章で印象に残ったところをまとめておこうと思います。
第二章 「祥の養育法15か条」
- 養育法① スペシャルとして育てる
親にとって子どもはスペシャルな存在。
だから祥さんのことを「おまえは特別で、他の誰とも違うんだよ。そのように神様が創って、おまえと同じ人間はどこにもいない。だから、親としておまえを世界中の誰よりも愛しているんだよ」というつもりで育てようと思ったそうです。
- 養育法② 「あなたたち親に大きな責任がある」
4歳でIQテストで200以上と判定されたときに、母の慶恵さんが「どのように育てたらいいのでしょうか。何もわかりません」と質問したときの先生の回答。
- 養育法③ 意識的に避けた幼児教育
この部分は一番意外で驚いたところです。
日本の受験のための記憶詰めこみ式教育にうんざりしていて、幼いときから勉強させることを意識的に避けていたそうです。
『ザ・ギフティッド』の大川翔さんの場合は早い段階から様々な教材を使っていたのと比べ、非常に対照的だと思いました。
- 養育法⑧ 間違っていたら親も謝る
印象的だったのは、母の慶恵さんが読んでいる『子どものしつけ方』等の本も祥さんが一緒になって読んでいるというところ。
親の『しつけ方』が全部お見通しになってしまいますね。
第四章 わが子の幸福に願うこと
次は母の慶恵さんのパートです。
見出しを並べておくと、
- 「頭がよすぎて、10代後半でやる気をなくした子」
- 形のないものを手で感じさせる
- 繰り返し同じことをさせるのは創造と反対
- ほったらかしで泣いていた日本人の子供
- いちばん遠くまで飛ぶ飛行機を作らせた先生
- 心ない先生の言葉に泣く
- 無理があったフランク・ロイド・ライトの建築
- 何のために勉強するのかを示してあげる
- 二者択一、どちらを選ばせるかのトレーニング
となっています。
「頭がよすぎて、10代後半でやる気をなくした子」の中では、
祥が、どんどん、飛び級していく中で、「頭がよすぎて、10代後半でやる気をなくした子供を知っている」とアドバイスしてくれる人も何人かいます。「全部わかってしまって興味がないのでは」とのことです。私の意見では、これも、成績や試験のための勉強に力を入れすぎたからだと思います。
どんな勉強も全部わかったということはありません。どの分野にしても、わかっていないこと、もっと改善改良できることがたくさんあるはずです。極端に言うと、わかったと思うのは教科書を覚えたということではないでしょうか。
という記述が印象に残りました。